方を付けるという意味で

ただいま。昨日の昼過ぎに長い旅路の末にドイツのわが家へと帰ってきました。

やっぱり、日本とヨーロッパは遠いですね。アムステルダムのホテルに着いたのが日本の実家を出発してから25時間。その間に飛行機で見た映画の数は5本。眠らずにドイツのミュンヘンについて、さてアムステルダムまで最後のフライトと思っていたのですが、到着が遅れてゲートに着いた時には6分前には飛び立ってしまったとの事を伝えられ、その1時間半後のフライトでアムステルダムへ。

なぜドイツに住んでいるのにオランダの首都に?って思われそうなのですが、僕の住んでいる町はオランダとの国境に近いんですよね。なので、遠く離れた南ドイツのミュンヘンよりもこっちのほうが便利なのと、ユリ君曰く”ドイツの空港使用料は高い。”とのことでオランダの発着となったんです。

夜10時過ぎのアムステルダムの駅の周辺は人の通りも多街の中を悠々と流れる運河にはその活気が映し出されて、田舎の生活を日本滞在中にしていた僕には異世界のような雰囲気を感じて、25kgほどもあるスーツケースを引きずりながら宿へと足を速めた次第。

今回の宿泊先はアムステルダ中央駅から徒歩8分と言う利便性だけで選んだので、広くもなく、必要最低限のものがある簡素な部屋。ただ、運河沿いの通りに窓が面しておりそこから見えるオランダの街並みを思い起こさせる細長めの建物を対岸に見れるのは疲れた心と体をほぐしてくれました。

翌朝は11時の電車で4時間半の旅。その前日が25時間の旅程だったので、4時間半なんて何とも思わなくなるので、慣れって不思議ですよね。

無事に家に着くとリビングは穏やかで居心地の良い温度で満たされていました。ユリ君が気を利かせてヒーターをつけておいてくれたようです。部屋に入って、一息ついた瞬間に 家に戻ってきたんだな。っ思いが。まだ住み始めて数か月しかたたないというのに心は自分のあるべき場所を知っているのでしょうね。

さて、今回の日本への帰国は1ヶ月と言う長めのものでした。

最初の2週間は初めて日本を訪れるユリ君を色々なところに連れていくという事で、大阪の堺市、奄美群島の喜界島、和歌山の熊野古道、島根の出雲大社、そして阿蘇へと。ユリ君を熊本空港で送ってからは自分と家族のための2週間と決めて、どこに行くでもなく阿蘇での生活を過ごしてきました。

前回に日本に帰ったのは2年半前。

その時にも色々な事があって、なんとなく中途半端な状態で物事が終わっていたんですよね。今回の旅はその方を付けなくてはと言うのもあっての旅でした。

2週間と言う時間の中で自分が出来る事をすべてしようと思い、北に南に東に西にと動き回り、自分のできる範囲内で物事を少しは整頓できたのかなってドイツに帰ってきた今はそう思っています。

今回の旅でいろいろな人に出会い、その人たちの生きてきた人生の一端に触れて、人間とはなんと単純で複雑で、自分と言うものを理解しようともがきながらも、その中で他人とのつながりを求め、また時には拒み生きているんだろうと考えさせられました。人生って本当に面白いんだなって思いと、なんて難しいんだろうって思いが僕の心の中に今あって、不思議な高揚感で満たされています。

その事については僕の日本での旅の記録を含めて、少しづつ書いていこうと思っています。

まずはみなさんに、”ただいま。”のご挨拶をしたくて。

これからも、よろしくお願いします。

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