とうとう週末ですね。今日はいつもよりも遅めに起きて、ゆったりとしたスタート。普段の朝食はすぐにユリ君の出勤の時間のために時間内に食べることが重視されがちですが、休日の朝はそんな”せかし”もないので、いつもの朝食とは違って感じます。
外は雨が降ったり、晴れたりと目まぐるしく変わって自転車で出かけようか、でかけまいか迷っているところ。明日の予報は一応は晴れなのですが、ユリ君曰くあてにはならないとの事。ここドイツ北西部も、イギリスも天気の移ろいが早いようでそれを予報するのは難しいようです。
朝食の後に、僕はどうしてもしなきゃいけない事があって、数時間ほどコンピューターの前で。その間に散髪に行って、ついでに朝市にも行ったユリ君。髪がすっきりして凛々しい感じに。いつもは一緒に行く朝市だけど、今回は一緒に行かれなくて残念。
ただ、頑張って作業をしている僕にお土産が。これなんだかわかります?
これね、マジパンっていうお菓子なんですよね。ユリ君の大好物。なので、僕へのお土産なのかは少し疑問もあるのですが。
マジパンって、僕の子供のころあったんですよね。だからそのイメージしかなくて、ユリ君が”マジパン好き。”って言ってた時は、どうして?って思ってたんですけど、、、。どうもね、僕が子供のころにマジパンと思って食べていたものがマジパンではなかったと言うことに気が付いたんです。僕がマジパンだと思っていたのは昔のホールケーキにはよく飾りとしてついていたサンタクロースや動物の型をしたもの。食べるときには結構、ガリって感じの感触で硬くて甘いだけの思い出が。それを誰かにマジパンだと教えられて、それをずっと信じていたんです。
ドイツで言うマジパンは、アーモンドを粉にしたものに砂糖を混ぜて煉り合せたもの。発祥はどうやら中東の様です。それが東ドイツを経てバルト海に入ってきたのと、あとはイタリアを通る南のルートで伝承されたようです。ドイツにきて、マジパンを色々なところで見かけたり食べたりする機会が多いのでドイツのもなんて思ってたんですが、スペインやイタリアにもマジパンを名物としているところがあるようです。
ドイツでマジパンと言えばリューベック。リューベックはドイツ北部にある都市でハンザ同盟の盟主として栄えた街ですお店屋さんでうっているのも、このリューベックの名前があるものが多く、味もパイナップル、ピスタチオ、コーヒーなどいろいろ。しかもオシャレなパッケージなんですよね。なんで、ここリューベックが有名になったかというと、ある時この街に飢饉が訪れ、貯蔵庫にあった大量のアーモンドで作れるものはないかと作らせたのがマジパンだという起源があるのだとか。
さて、今回のはドイツのどこにでもあるお菓子屋さん、HUSSELのカカオが外側にまぶされただけのシンプルなもの。なんとなく、トリュフチョコレートを彷彿させますよね。触感はトリュフよりも少し固め、噛んだ瞬間にアーモンドの独特の香りと味が口いっぱいに広がります。舌触りは少しだけザラっとした感はありますが時間がたつうちに溶けていきます。最後には甘さと爽やかさの同居みたいな後味かな。
マジパンをユリ君と出会って食べ始めて、僕もどうやらその魅力にだんだんと魅せられているようです。