嵐のち虹

イギリスの天気って本当にめまぐるしく変わったりで、何を着ていいのか悩んでしまうんですよね。なので、夏になっても長袖や、ジャケットを着ることもしばしば。

先週まで暖かくて夏らしい気候だったのですが、今週は一転して冬のような温度です。朝の最高気温が10度。部屋の中でもひんやりとしています。ただ、窓の外には真っ青に晴れ上がった空が広がっているのは気持ちが良くて思わず深呼吸をしたくなるほど。

そういえば、昨日の天気が小さな嵐のような天気だったんですよね。横殴りの雨と、強い風。空は黒を帯びたグレーで、道行く人の表情も重めで。昨日は僕、仕事は半日なので午後の5時には家にいたのですが、さっきまで暗かった部屋の中が突然明るくなったんです。”お。太陽が顔を出したか。”と思って窓の外を見ると、、、。

 

物凄くくっきりとした虹が。虹って子供の頃はそんなに好きでもなかったんですが、最近はその色のグラデーションの移り変わりを写真で見るのが好きだったりします。

 

そして、よく見てみたら、、、。

ダブルレインボーでした。ダブルレンボーって見ると幸せになれるってよく言いいますよね。天気が悪かった日の締めくくりに、なんて素敵な終わりかた。

人生も、曇りや雨の日がある。だけど、それだから虹や晴れ上がった日などがもっと美しく、印象深く思えるんでしょうね。人生の雨も曇りも受け入れてこそ楽しい人生があるのかなって考えた昨日の終わりでした。

人生無駄があった方がね。

ロンドン橋でのテロが週末に起こり、その後の仕事はじめ。先週の暖かさはどこに行ったのかというほどの肌寒い始まりとなりました。道行く人々もどことなく他人の行動にをどこか訝しげに見ているような感じがしました。ちょっとした音に人が異様に驚いたり、と人々の精神もどこか研ぎ澄まされてすぎて過敏になっているようです。

そんなイギリス国民の心情のように空模様もどんよりと、そしてどこか嵐めいたような雰囲気が。どんよりと暗い雨雲と時折吹く強い風。今夜は一雨くるかもしれませんね。その雨の間かで静かに眠ろうかなって思いながらこのブログを書いています。

最近、母に勧めた本があって。それが、ハリーポッター。”え、なんで?”って思われすなんですが、、、。これって、児童書の枠を超えて大人も楽しめるんですよ。

例えば大人になるともっとわかる子どもの本ってあったりしますよね。”星の王子様”がその典型でしょうか。サンティグジュペリの人生哲学が散りばめられたお話。子どもの頃は、”ふーん。”って思って読んだものが、大人になって読むとその奥の深さに驚かされ、共感するそんな大人のための子どもの本。

ハリーポッターはこれには当てはまらないんです。

ハリーポッターの凄いところはその吸引力にあると思うんですよね。読み始めるとあっという間にハリーの世界に連れ込まれてハリーの世界が目の前に現れて、自分がそこに存在しているかのように感じるあの力。これはすごいなって、読み始めた時に思いました。

じゃ、なぜそれを大人が読むのか。

大人になると日常生活に自分自身がどっぷり浸かって、”あー、これもしなきゃいけない。あれもしなきゃいけない。”って生活に追われることってないですか?数字の計算だったり、効率力だったり、人間関係の駆け引きだったりを頭の中で考えるだけど、想像とか空想をする空間を脳から締め出していることって多いと思うんですよね。そして、その中で自分の世界を確立して”時間内に終わらない。どうしよう。”とか、”人生が思ったように動かない。”とか考えてしまって現実の海の中にどっぷりとそしていつの間にかに沈んでいく。

ここから引き上げてくれるのがハリーポッターだなって思うんです。まずはその吸引力。あっと今に魔法学校に自分が飛ばされて、そこで起きる出来事。素敵なこともあれば、恐ろしいこともあるハリーの世界。この恐ろしさを持っているところが、大人をも惹きつけるハリーポッターの魅力でもあると思うんです。子供のお話だと出てこないようなダークな部分が出てくるところ。”これは物語だからいいよね。”って思わせない力強さがものすごく素敵なんです。

皆さんも空想や想像、最近してますか?ちょっと精神的に疲れたな、と思っているのならこのハリーポッターがいいですよ。自分の想像力を増してくれるし、子供の頃に感じたワクワク感を取り戻すこともできるので。

実用書以外の本は時間の無駄だっていう人もいますが、無駄がある人生こそが面白う、またその無駄から得るものも多い気がするのは僕だけでしょうか?

やはり、雨が降ってきました。雨足の強さが屋根を叩く音でわかり、遠くの方では雷のような音も聞こえています。イギリスはこの雨の中で鎮静しているようです。

僕もぐっすりとこの雨に包まれて眠れそうです。

1時間ほど前にまたもや、、、

夜の11時過ぎ。シャワーを浴びて、さっぱりっした所で、ブログを書こうとコンピューターの前に。ちょっと、ニュースをと思ってヤフーの日本版のニュースを見ると”イギリスで車が歩行者を跳ねる。”との見出しが。携帯電話には母からの安否を確認するメールが。

今、BBCニュースをつけたところです。どうやらロンドンブリッジで白いバンが5−6人の歩行者をひいた模様。また、ロンドン橋の南側では刃物を使った事件が起き、警察が発砲を。そして、そこから離れた場所のヴォクソルでも何かの事件が起きている模様で、これが全て繋がった事件かは不明とのこと。

今もなおロンドンブリッジの付近では警察の数が増えて、ジャーナリストの人も現場から緊急のために逃げなきゃいけないような状況で未だに緊迫感に包まれているようです。

ロンドンブリッジといえば僕の昔働いていたレストランがこの橋の物凄く近くにあってとても馴染みの場所なんですよね。子供の頃に習った”ロンドン橋落ちる。”っていう歌でも有名ですよね。今までよく見ていた場所がパトカーや救急車などのサイレンや光に包まれていて、不思議な感じです。

未だに何が起きているのかはわからない状態ですが、これから時間が経てば事件の全容が見えてくるように思います。

このような惨事をライブでメディアで通して知ったのは北海道の奥尻島地震の時でした。あの時は確か僕は小学生で、自分の部屋で勉強をしていたんですよね。その傍らにはラジオが流れていて、そこで突然入った緊急ニュース。奥尻島の沖で地震が起きて島が大変なことになっていますとの鬼気迫るような語り口に恐怖を覚え、階下にいる両親の元に。そこで映し出されたテレビの画面に、驚きを隠せなかったことを思い出します。

数日前にマンチェスターで爆発テロ、その前にはウェストミンスターで同じようなテロが。イギリスを始めてして世界各国で起きているミサ別のテロ。世界はどこに向かっているのでしょうかね。

ちょっと疲れ気味なのかも

何が起きたというわけではないのですが、何となく体調がすぐれない感じで、、、、。前週末イギリスは3連休だったのですが家の中で特に何をするでもなく、よく言えばのんびりと、悪く言えばダラダラと過ごしてました。そんなダラダラがたたったのか月曜日は気分が重くて、何となくムカムカと小さな吐き気と頭がはっきりと目覚めない雰囲気で、やる気も起きずにダラダラ、、、、。どうしたんでしょうね。

何らかの気分転換が必要なのかなって思います。

最近、お店の仕事が忙しいいのも一因かな。先週は月曜日から水曜日まで新人の子に教えていて、1日の流れを書き出したり、自分でするときはそんなに気をつけないことも、いろいろと教えたりして、”木曜と金曜から少し自分でやってみようか。”って程で進めていたんですが、マネージャーに”一人ではできない、、、。”と言ってきて、人がいない次の日、金曜日と病欠。最後はマネージャーにメールで”辞めます。”ってことで終了するというね、、、、。

教えるのって結構、疲れるでしょ?これがまた、次のことを雇った時にするんだと思うとちょっと気が重いのですが、新しい子が体験に木曜日には来るのでその準備に取り掛かろうかと。

ちょっと寝つきが悪いのも、最近。いつもはユリ君と寝るときなんか、喋りながらでも隣でいつの間にかに僕は夢の世界に入っていることが多いのですが、一人ということもありちょっとだけ眠りが浅目になっています。

今ちょうどこんな感じかな。届きたいゴールは決まっているけどその道のりがたいへんな感じ。前を向いて歩きながらも、かなりの頻度で足元もみてバランスを壊さないようにしている感じ。

面白いもので、大人になればなるほどこのバランスの取り方は複雑になってきて、片方によちゃったり、大きくぶれちゃったりしちゃうんですよね。

今日は朝8時からの仕事で家に帰り着いたのが午後の8時。ユリ君と短いスカイプ後に夕飯をとって、最近物凄くハマっているドキュメンタリーを見て、今このブログを書いているところです。

この文章を書くお供の音楽は今日は、ユーチューブで見つけたアルファー波が出ているという人を眠りに誘い込んでくれる音楽。水の音があったり、金田他t理、シンセサイザーなのかな?不思議な空間が広がるこの音楽、凝り固まってオーバーヒートしそうな脳にはうってつけです。

午後11時。眠ることにします。おやすみなさい。

夜が更けるとつい、、、

最近仕事が忙しくて、今日は家に帰ったのが夜の9時過ぎでした。明日が金曜日で、あと1日。イギリスは幸運なことに3連休なので、少しは体を休めたいと思います。もうね、疲れすぎていてここ数日は家に帰ってご飯を食べて横になったらいつの間にか寝ているってことが多くて。だから、この数日間ブログがおろそかに。ごめんなさい。

今週の初めから新人の子が入って、僕が教育係で教えていたのですが昨日の夕方に電話があって調子が悪いから休みますとの事。今日も夜の9時過ぎにマネージャーに連絡があってまだ体調が良くないので、明日も休みます。辞めるかもしれないとの事。来週から週3シフトに戻れるかなって思っていたのですが、また週5の日々となりそうです。頑張ります。

それだから家に帰る時間が遅くて、自分の時間がなかなかとりにくいんですよね。

体をストレッチしたり、ドイツ語の勉強をしたり、ブログを書いたりと色々としたいのですがどうしてもお中で睡魔にやられてしまって。

だけど、自分へのご褒美をあげたくなっちゃうんですよね。

最近、イギリスは毎日が夏日。(もちろん日本の夏日とは比較にならないほど最高温度は低いんですが。)今日は25度で、週末には28度なんだとか。これはエアコンがないイギリスにはもう、暑い暑い。しかも僕の働いている店が室内温度が高くて、地下なんて35−6度。もうね、体が溶けるんじゃないかというほど。そんなところに10時間もいると家に帰って何か冷たいものを飲みたいんですよね。

しかも、ちょっと大人な飲み物が。

この写真、アマレットと炭酸水を割ったもの。これがね、切なくメランコリックな味がするんですよ。この写真のように焦点が小さな場所にしか当たってなくて、その周りはボケてはっきりと見えない、だけど記憶の中にある懐かしいような味。

これが最近の僕のお気に入りです。

たしか僕がアマレットソーダという飲み物を知ったのは江國香織さんの本の中でだったと思うんですよね。高校生ぐらいで、一体アマレットがどんな味なのかもわからなくて。だけどどういうわけか杏のお酒だって誤解してなんですよね、長い間。

そして初めてアマレットを買ったのはイギリスで、それがアーモンドベースのお酒だって知ったんです。それで最初に飲んだ味は、”甘くて、まずい。”それから何回か試していくことで好きになっていくのですが、ソーダ割りはしてなくて今回が初めて。

最近疲れている僕の体と心の癒しとなっています。

 

平穏を突き破るように

火曜日の朝。今日のイギリスは気温が26度まで上る予想になって、それにふさわしいすっきりと晴れた青空が。ただ、どことなくみんなの心は穏やかでないのではないでしょうか、、、、。

朝、無料の新聞を僕は通勤中に読むのですがその記事の1つに、映画、演劇、コンサートの批評のページがあるんですよね。その中であまり歌人歌手のアリアナ グランデのイギリスでのツアーが始まって、それに対する評価が。音響不備などのマイナス評価が多くて、星5個満点の中で星2つの低評価。”なるほどねー。”なんて思ってササッて読んで特に気にしていなかったんですが。

昨夜は仕事の終わりが遅くて家に帰ったのが午後の11時過ぎ。体も疲れきって、そこから夕飯を作ってシャワーを浴びたりしていたら午前1時に。すると母からメッセージが。

”イギリスで爆発があったようですが。みんな大丈夫ですか?”

”え?何かあったっけ、、、。”と携帯で調べるとイギリスの中部のマンチェスターで行われていたアリアナ グランデのコンサートで爆発が起き、19人が死亡との検索結果が。

最近はネットや報道が世界中どこでもすぐに起きるので、イギリスに住んでいながら、日本の両親や友達などに先に”大丈夫?”ってメールで事件に気がつく事が多かったりします。

昨夜遅くなってからの事件なので、これからいろいろなことが明るみになってくるのでしょう。最近、テロ活動があまりにも日常化しつつあるなって思います。少し前までだったら、”え。一体何が。どういうこと?”のような頭が真っ白みたいな感じだったのに、最近は驚きながらも”あ。またか。”と思ってしまうところもあって。人間の慣れって怖いなって自分自身のふと思うその感覚にびっくりしてしまったりします。

1日1日を大事に過ごさなきゃなって思います。皆さんに取っても今日という日が良い1日になりますように。

 

そして家路につく ヨークシャー最終日

土曜日の昼間にこの前のパーティーで知り合った子が遊びに来るというので、朝から少し散らかり気味の自分のフラットを掃除。その後買い出しに出かけると約束の3時前に。本当は友達の到着前にデザートを午後のお茶用に作ろうと思ったのですが、間に合わず、、、。お茶を入れて話しながら作ることに。こんな時ってオープンプランって便利ですよね。

おやつにはラズベリーとストロベリーをグラスにまず入れ、その後ホワイトムースをピスタチオの砕いたものを振りかけたもの。これがあんたんだし、美味しくて作った自分もびっくり。夕飯はフランスパンの上にバルサミコ酢で軽く味をつけたロケットとブルーチーズにプロシュートを乗せたものが前菜で、メインにはエビをマスカルポーネと赤ワイントマトピューレで作ったソースを絡めたパスタに。

話に花が咲き、気がつくと開けたワインが4ボトル。しかも朝の3時半。即眠ることに。

僕は朝の9時に起き、ゲストは11時過ぎまで寝ていて昼ごはんを食べて午後の3時に帰って行きました。これ、長期滞在するユリ君や日本から来た友達を除けば最長記録かも。

そして今日曜日の夜は静かに音楽を聴きながらこのブログを書いているところです。週末ってどうしてこんなにも早く過ぎてしまうのでしょうね。

僕たちのヨークシャーでの休暇もまさに今週末のようにあっという間に過ぎて行きました。

最終日。ネットで予約した時にはチェックアウトが午前11時だったんですよね。ただ、僕たちのロンドンへ帰る電車が午後の3時すぎで、それまで街中でも散歩してもいいけど、荷物がね。っていう悩みが。このホリデーコテッジのオーナーから”何かあったらメールをしてね。”と言われていたので、午後の3時ぐらいまで荷物だけ置かせてくれないかと前日に送ると凄返信があって、”荷物だけと言わず、チェックアウトを3時30分にしてあげるよ。”との素敵な回答が。だからそれに甘えて、ゆったりとした朝を過ごしました。

何をするわけでもなく、ただベッドに寝そべって過ごす穏やかな時間。これってものすごく贅沢だなって。小さな窓から差し込む光の中で、大好きな人が隣にいて、何をしなくてはいけないと焦ることもなく、ただ寝そべっているというこの時間。幸せってこんなところにあるんだなって気づかされますよね。

結局、街中へは出かけずにコテッジに午後の3時までいて、その後は駅に。駅って別れと出会いが交差するましょだから、なんとなく不思議な感覚に包まれません?特に自分が旅人として訪れる場合は。

4日間のヨークシャーでの時間がものすごく有意義で、しかもホテルでなく、ユリ君との自炊の生活。いつもお互いの家に行って過ごすことはあるけれど、自分たちの見ず知らずの土地で生活を4日間でもするというのは新鮮でした。新しい暮らしが始まったそんな面白さを感じさせてくれて。

そんなメランコリーな気持ちを抱えて電車に。

ロンドンへと着いたのは午後5時半。ラッシュの時間帯で人で溢れかえる駅。街の中にも人が、ものが、車があふれて数時間前の風景がまるで夢物語のように。

せかせかと忙しく歩く人々。もしかしたら、僕は穏やかな生活を求めているのかもしれません。

2番目の頂点 ヨークシャー紀行3

金曜日はダメですねー。魔物が住んでいて。

そう、睡魔という魔物が。夕飯食べて、ちょっとソファーで横になってラジオでもと思ったのが間違い。気がついたら夜の11時半。寝ている間に天候も変わったようで雨が降っていました。空いていた窓からひんやりした空気が流れ込んできているのが目覚まし時計代わりになって先ほど如何にか起き上がりました。

起き上がったはいいものの、料理したままの台所での洗い物が。これって嬉しくないですよね、、、、。”もう、ベッドで寝ようかな。”とも思ったのですが、ちゃんと片付けましたよ。それで少し頭が冴えたので、ブログもと思い今書いているところです。

さて、昨日の続き。

ハイキング2日目の後半ですね。最初の頂点を極めて、次の山へ向かうのですがかなり遠く。

雲の向こう、遠くに見える高い山が見えますか?あれが次の山。遠いでしょ。最初の頂上からは下り坂で、途中で2つの道に分かれます。1つは2003年にできたちゃんと砂利が敷かれた道。もうひとつは道なき道で獣道のようなところを手探りで探していくような感じのところ。僕たちはどっちを選んだでしょう。

答えは、後者。実はこの上の写真、最初の頂上から分かれ道に入って撮ったものなんです。写真中央よりも少し右側に少しだけ色が濃いところがあるでしょ?こんな感じで人か動物が作った道を行く感じです。途中で湿地帯化したところもあるのでここはハイキングブーツが必須。途中で小川の流れの横で昼食に。今回もサンドイッチ、ゆで卵、とうもろこしに今日はご褒美でマフィンも。

この石造りの小屋が度しても気になって収めた1枚。なんとなくもの悲しさが感じられませんか?

 

その後また歩き続けてやっと人のいるようなところに出ました。見て、かわいい橋でしょ。”ユリ君、写真撮ってあげるから、橋の上に立ってよ。”というとアマノジャクのユリ君、わざわざ川の中をざぶざぶと入り橋を使わずに渡って行ってしまいました。

2番目の頂上に行く前に素敵なものがあるんですよね。僕がなぜこのハイキングコースにしたか、それはひとえにこの建築物があるからなんです。なんとなくハリーポッターの映画の魔法学校への列車の旅に出てきそうじゃないですか?

ここから第2の頂上に登っていくんですが、ユリ君が足が痛いとの訴えを。ここ、上りはそこまできつくないのですが下がキツイそう。ユリ君の足は物凄く痛むわけでなく、急な下り坂が痛みが強くなるとのことで2番目をパスして、3番目に登ることに。

 

3番目の山が、これ。なんとも面白い形をしているでしょ?どちらかというと最初の山の形に似てますよね。2段型というか、台形型が面白いですよね。大好きなニューメキシコのメサの形をなんとなく思い出します。

だんだんと近くなってくる第3の山。そして今回もまた近くになるにつれてある疑問が。標高は上がっているんだけど上がり方がそこまで急じゃない。”じゃ、いつあの山に着くんだろう?”って思っていたら、、、、。ものすごい急な登り、というか断崖絶壁のような岩場を上がっていくという感じだったんです。この時点で高所恐怖症の僕としてはもう気が気じゃなくて。

ユリ君にどれくらいの急斜面か写真を撮ってもらったのですが、アングルが悪くてあんまり高く見えないんですよね。多分次の写真の方がどれだけ高いかわかるかも。

この時、半分死にかけてます。ユリ君が、”もっと笑ったがいいよ。”って言われて笑ってるつもりだけど、引きつった笑顔でしょ。写真の左上に灰色のまっすぐなラインが見えるでしょ?あれがもうひとつ前の写真で撮った道なんですよ。もう、途中で何度も”怖くない、怖くない。”って自分に言い聞かせて頑張りました。もうね、頂上についたけども精神的な疲れの方が大きかったです。

その後帰り道はまだ穏やかな下りだったのでユリ君の足も悪化せず、僕も高所恐怖症に悩まされることなく朝着いた駅まで戻ってくることができました。

朝の10時に出発して駅に着いたのが午後の7時。9時間のハイキングで歩いた距離は32km。よく頑張りました。

 

 

まずは軽く1つ目を ヨークシャー3日目

朝から素敵な青空だったので、半袖で眺めのフードつきベストを着て出勤。最近、形的にはスリムだけど、丈が長めの洋服が好きなんですよね。イギリスではこのオーバサイズが昨年から流行っているんですけど、日本ではどうなんでしょうね。

そんな夏の格好で出かけたのですが、半日の仕事が終わって帰る頃には雨が降り出してきて気温もグーっと下がってちょっと失敗。けど、厚着をするよりかは薄着はなので、しょうがないか。

さてハイキングの1日目を終えて迎えた2日目は、電車の移動から始まりました。あの可愛い駅から北に一駅だけ。駅に早めについてチケットを買おうと思ったら自動券売機にお年寄りが2人。結構待つけどチケットを購入までいかない、、、、。電車の時間がせまり来るので、代わりに操作をして無事に電車に間に合いました。イギリスって色々な切符があってどれを選べかいいか迷う人が多かったりするんですよね。

今日のハイキングコースはこの地域で有名な3つの山の頂上を目指す3Peaks Challenge。ただ、3つとも制覇するには12時間かかるんです。ここを走る電車は田舎のローカル線で、朝は6時、次は10時と本数がものすごく少ないんですよね。僕たちの乗った電車は10時着なので3つとも登ったら夜の10時で無理なので、そのうちの2つにチャレンジすることに。走行歩行距離、32km。

まずは最初の山。真正面の遠くにあるのがそうなんです。この右側の急斜面のところを登って左側に下がっていきます。

 

先日のように平坦なところは少なく上がったり下がったの連続。もちろん最初は登りばっかりでした。けど最初は牧草地なのでそこまで難しくはないんですよね。

昨日も話題にしたんですが、人間と自然とのコラボレーション的な風景が本当に見事な調和で心奪われてしまいます。この自然に出来た階段とその横の一つ一つ石を積み上げて作られた石垣。その勾配にうまく馴染んでまるで龍の背中のようですよね。

ここから岩場が多くなって登りが急になってきます。

始まりから見えるこの最初の山。いつも視界に入るのですがあるけどもあるけどもなかなか近づかないんですよね。かなり登り歩いて、少しづつその岩肌が見えています。

ね。なんとなくもう少しのところまで近づいてきてるでしょ。

この下の写真の時はご覧のように笑顔で、”あともう少しだね。”って余裕だったんですけど、登っていくにつれてある疑問が。

 

石畳の道が途中で消えてる。しかもそのあとにほぼ垂直のような岩場、、、、。もしかして横がかなり急勾配で転げ始めたら何も止めることなく下まで真っ逆さまなところを歩くのか、、、、。という思考が。

僕のブログを読んで知っている人も多いと思うのですが、僕は高いところが苦手なんです。そう、高所恐怖症。木登りとか屋根の梯子とか、極端に高い飛行機とかは大丈夫なんです。だけど、中途半端に高くて自分のコントロールではどうにもならないような高さがものすごく怖くて。あと、その高さに風が吹くともうダメ。飛ばされてしまうって思うんですよね。

頂上に近づくにつれて、、、、。僕の持った通りの岩登り。右側は緑の急斜面、岩場で登れそうなところをかなりの前傾姿勢になりながら登りましたよ。

 

これ、岩を登り始めた最初の方。この後はもう、カメラで写真を撮ったり、手に持ったりしている余裕がなくて生き抜くのに必死でした。無事に頂上についてホッと一息。熱いお茶が美味しかったです。

明日は第2の頂上について書きますね。お楽しみに。

2日目は肩慣らしならぬ、足慣らし

あー。労働とは疲れるものですね。あと2日頑張って働きます。そんな仕事が終わったのがいつもより少し遅くて午後7時15分前。疲れたと思いながら駅のホームで携帯を見るとメッセージが。ブログで仲良くしてくれている人からのメッセージで、”本当に急なんだけど、ロンドンで今やっているミュージカルのチケットがあるから一緒にどうですか?”っというもの。送られてきたのが5時半で、メッセージを見たのが7時15分。ミュージカルの開演が7時半だから、そんなに遠くはないのだけれどどうしても間に合わない、、、、。このミュージカル、結構気になっていたので”行きたい!!”って思いを抑えて、”ごめんね。”と返信。もう少し、こまめに携帯をチェックしなきゃな。残念。

さて、話をヨークシャーにある町、セトルに戻しますね。

セトルという町に決めたのには理由があって、ロンドンからのアクセスが便利なのと、ハイキングにすぐに出かけられるということ。本当に町の東側には小高い丘があってハイキングを開始できるようになっているんですよね。

4日間の滞在で1日丸々使えるのは2日間。なので、この2日間はハイキングをメインに。そんな最初のハイキングデーは、足慣らしにそこまで歩かず15km。

ウェブサイトなどでハイキングのルートの情報を得て、その情報をまとめたり、印刷して準備も万端。

まずは町の西にある川を上流に向かい上がっていきます。

このように川の横を歩くんですけど、もちろん舗装もされてませんし、家畜である牛、馬、羊がそこら中にいるんですよね。だいたいはゆっくりと道を開けてくれるんですが、時々この動物たちの中に僕たちに興味を示すものもいてちょっと冷や汗。

春なので子羊がたくさんいました。元気に駆け回るのやら、お母さんの影に隠れているのやら、どれも可愛かったですよ。ここはちょうど湧き水が出ていて、それでたくさんお羊が集まっていました。

そんな牧草地と牧草地を次から次へと動いていくのですが、”動物が他の敷地内に移動をしてしまうのでは?”って思われるでしょ。ゲートなどは開けっ放しにしていく人もいるので実用的でない。そんな生活の知恵から考えられたのがこれ。

素敵ですよね。あとは、木の梯子だったりと周りの風景に混ざりあえるようなデザイン。もちろん、こんなにおもしろいものがあれば写真も撮っちゃいますよね。

 

川沿いの旅が終わると今度は石畳の急な道を登り始めます。春の花であるブルーベルが道脇に咲き誇って綺麗でしたよ。

 

そして登りあがると視界が一気に開けて、ヨークシャーの田舎の風景が目の前には広がります。

人間と自然が作り出した共同的な景色。このハーモニーとバランスがいいなって思います。

 

これから道はさらに厳しくなりますよ。ユリ君のバッグには温かなお茶、水、お昼ご飯用のサンドウィッチ、ゆで卵、とうもろこしが。

 

この道なき道を入って舗装道路に出て、次に目指したのが小高いところに位置する洞窟。Victoria Caveと言われて何でも貴重な洞窟なんだとか。この中から太古の象やサイの骨が出てきたり、ローマ人がイギリスへと出兵した時には神聖な場所として使われていたそう。

そこから南に足を進めると山の標高が上がってきます。今回は山の上には登らずにその周りをぐるっと回ることに。

ここはイギリスっぽくなくて、中央アジアの国みたいじゃないですか?木も生えずに草原だけで、ゴツゴツした山肌が印象的でしょ?

 

家に帰り着いて夕飯を作って、そそくさと眠りについたのは言うまでもありません。本当に自然の中に溶け込んだハイキングを楽しめました。

そして次の日は今までで一番長いハイキングとなりました。それについてはまた、次回。