オーストリア 全裸でサウナ体験 6日目

ドイツは先週末に10月では観測史上初めての26度に達したというニュースが。もちろん、北海からの風が吹く僕たちの町はそこまでは上がりませんでしたが、穏やかな太陽の光が気持ちよくて昼食、夕食ともに庭のテラスで食べました。これも今年が最後かなと思いながら。何となく興味がわいて日本の10月の最高気温はって調べてみたら、意外と新潟でしかも今年に36度に達したそうで。ドイツの暑さは日本に比べてなんと穏やかなことか。

もう一つ面白いなと思ったことが。実は日曜日、ドイツの南のバイエルン地域が選挙だったんですよね。ドイツってアメリカと似ていてその地域の力が強いんです。日本だと中央集権でしょ?たぶんそうですよね、、、。福祉についてとか、教育にとかって政府や国会があってそこから各地方で同じことをする。ドイツはね地方分権、地方自治なんですね。例えば、小、中学校の夏休みはその地方の機関がいつにするか決めるし、その地域によって祝日の数も違ったり。面白いですよね。

特に南のバイエル地方は地域愛も強く、車の生産工場などもあってお金持ちの地方でもあるんです。少し保守的な感じもある地域ですが、、、、。驚いたのが投票率。70%を超える投票率だったんですよね。すごい。日本って50とか60%でよくその低さが問題視されますよね。ドイツ人は政治に熱いんだなって感じました。確かにユリ君も投票があるときはちゃんと行っているし。なんなのでしょうね、この政治への興味が国によって分かれてくるって?

さて、そんなバイエルン地方にも今回の休暇で行ってきたのですが、その前にもうちょっとだけオーストリアの旅について。ご安心を、もうハイキングではありません。

そうなんです、5日間連続のハイキングからやっと解放されたんです。笑 そのご褒美は、温水プールとサウナ!!

このことについては事前に聞かされていたのですが、「へ―。気持ちがよさそう。」くらいで、それよりも気になったのが「後の時間は何をするんだろう?」という素朴な疑問。だってね、温水プールとサウナで一日を過ごすなんてないでしょ。しかもね、入場料が昼食券付きですが5000円くらい。正直、行く必要あるのかなって思っていたのですが、、、。

行く甲斐ありました。しかもね、6-7時間くらい滞在してました。これなら安い。

温水プールは大人用と家族用と別れているのも素敵。家族プールは流れるプール、ウォータースライダーや幼児の浅いプールがあり、かなり大きな洞窟の空間ではアニメが放送してあったりと子供が飽きない作りに。もちろん僕たちもウォータースライダーしましたよ。光のあふれるそこまで急こう配ではないものと、明らかにスピード感重視の気が付いたら終わっているようなものと両方。しかも急こう配のほうはタイムが出るんです。ユリ君のほうが速かった、、、。ユリ君曰く足首を交差させてなるべく背骨のあたる部分を少なくして勢いをつけていくのが肝心なんだとか。

平日の日ですが、かなりの人がいます。大人の区間は泡が出るところがあったり、大きなプールは外へとつながっていたり。本当に温かなお湯。外に抜けるとその先にスポーツ用のプールとまるで大きな池のプールが。ここにはね人っ子一人いませんでした。なぜかなと足を入れて納得。常温なんですね。外の温度がそこまで高くないし、今まで温水に使っていれば冷たさも強く感じますよね。けど、ここで諦められない!!頑張って入りました。しかも浅瀬が最初あるんですけど、ほとんどが水深4mと深め。最初は寒かったけど水温になれれば心地のいい冷たさに。しかも、貸し切り!!その後僕たちが泳いでいる姿を見て人々が来ましたが、その冷たさに諦めてずっと貸し切りに。

けどプールで遊ぶ時間なんて1-2時間でしょ?もう飽きたなって頃にユリ君から、「じゃサウナに。」とのお誘いが。とうとう来てしまったこの時が。え?なぜそんなにも覚悟を決めたような言い方をしているかって?

ドイツはサウナ混浴です。「だから、それで?」って思うでしょ。いやいや。男女混浴でもいいですよ、水着来てれば。ドイツのサウナは水着は厳禁。しかもサウナの中ではタオルは体にまくものではなくてサウナの座る部分に大きく広げて座面の上に自分の汗が落ちないように受け止めるもの。つまりは真っ裸で座るわけで。僕も日本で温泉にはいったこともあるし、湯船にはマッパですけど、お湯というカモフラージュがあるでしょ?だからね、なんとなく緊張してたんです。こんなオーストリアの片田舎でアジア人がほとんどいないから見られるのは必須だし。

サウナエリアに入ってびっくり。温度が違ったり、スチームだったりと種類が違うサウナが10か所以上。しかも、サウナはプールのおまけだろって思っていたのですが、プールエリアよりかも広いんじゃないかってほどの大きさで。最初に僕たちが入ったのはクリスタルサウナ。水晶のでっかい石があってそれがサウナの上においてあってそれが溶け出すようですよ。しかも片面全面窓。目の前には大きな山が見え、その手前は人口の池でここではサウナで体が火照った人が全裸で泳いでいます。もちろん男性女性一緒に。

ここで本当にいろいろな人の裸を見ましたー。いやー、本当にいい経験。特に僕はゲイなので女性の裸を見ることってないんですよね。だから、「そっか、やっぱり女性の体はふくよかにできてるんだな。」ってわかったし、太っている体でもきれいな太り方ってあるんだなってわかって面白かったです。

あとね、外で休めるエリアもあるんですよ。芝生が広がった場所にデッキチェアーがいっぱい並べられていてそこで腰にタオルでもいいし、全裸で歩いても問題なし。すごい、開放感。最初は少し恥ずかしがっていた僕ですが、あとはもうね、慣れ。全裸に対してそこまでの抵抗がなくなっていました。

ちょうどよいことにここのビデオが!!もうね、豪華な感じ満載です。最初の家族連れが手をつないで入るのが冷たいといった人工池。あとでガラス張りのサウナも出てきます。ちなみにこれはプロモーション用なのでサウナではタオルを巻いていますが、真っ裸ですふつうは。

残念ながら写真は撮れないので、気になる人は下記のウェブサイトが英語でもあるので見てくださいね。

https://www.alpentherme.com/en/spa-resort-sauna

本当に体も心もほぐれた1日でした。ちなみに僕が見た中ではゲイカップルは僕たち以外に3組いたかなと。

オーストリア ハイキング旅行 5日目

日曜の朝は少し寝坊助の僕。ユリ君は普段通りとは言わないけれども7時には起きて、自分の仕事やらコンピューターゲームをしていたみたいで。リビングへと起きだしの顔でやってきた僕に、「ランニングに行かない?」と誘ってくる。薄く青い空には白色を多くまとった太陽太陽が輝いていて気温も走るのに最適。二人で田舎道を深呼吸しながら、その後朝食。いつもは紅茶ばっかりの僕の朝の飲み物。今日はカフェオレに。3週間の休暇の間にフランスにいたせいもあってか、コーヒーが飲みたいなって。だけど、しゃっきりと目覚めるコーヒーというよりかは日曜の穏やかな朝に添い遂げるようなコーヒーが飲みたかったのでミルクを温めて、コーヒーと半々にしたカフェオレに。あっとう的なミルクのなかにいるコーヒーの存在が心地よくて。やっぱり秋は素晴らしいと思いながら過ごす日曜日の午前中。

あのハイキングの日々だった休暇とはえらい違い。本当にあの日々は鍛錬遠足、体育会系合宿そのもの。

そして迎えたオーストリア5日目は、最長のハイキングへと。

このことについては事前にユリ君からの説明が。これがオーストリアでは最後のハイキングになること、結構長めであること、最初の登りはきついけれでも、帰りはそこまでな急なくだりではない。ただ、一か所だけ中難易度の赤の下りがあること。だけどそこまで長くないので問題はないかもしれないという説明。

距離にして22km、ハイキング地図が教えてくれるには9時間ほどのハイキング。最高地点の標高は2235mで、ということは1265m上がって、下がる。もちろんこの上下、1回だけでなく他の低い山に登り少しおり、隣の山へといった感じで進んでいくコース。

約束通りに序盤からかなりの急斜面。ただ周りに木が生えているので高さを感じることはないので怖くないんですよね。高所恐怖症のみなさんどうです?周りに視界を遮るものがあったら、あんまり怖くないですよね?その後もどんどん進んでいくとどうやら冬はスキー場になるらしくてスキーリフトを横目に見ながら登ることに。ハイキングをしていてちょっと嫌だなって思う時ってこんな時や突然に車の走れる道に出てきたとき。”いやいや。あんなに心臓が飛び出るくらいに心拍数あげて登ってきたのに、ある人は車/リフトで登ってこれるのかー。今までの苦労は何なんだー!!’って叫びたくなる感じ。理解していただけます?

標高が上がると木々がね,なくなってくるの。もちろん素敵な景色が見えていいんですよ。しかもここは中難度の赤コースだから少しは怖いのも覚悟。そして木々にとってかわった植物が自生のブルーベリー。本当に低木なんですよね。そこに小さなブルーベリーの実が。これがね太陽の光を浴びて甘いこと。途中で疲れた体を癒す素敵な食べ物。ユリ君が急斜面でも採ってくれます。やさしい子。

この赤黄色みたいなものが全部ブルーベリー。この時までは僕元気だったんです。ブルーベリーの恵みもいただいて。このあとね、過酷な道が目の前に。

その前に高所恐怖症の人についての確認事項。これはどうなのかな、みんなに当てはまるのかな?僕は高所における風がものすごく苦手。もちろん飛んでいかないのはわかるんですけど、下から拭きあげてくる風とかで恐怖度が3倍くらいに高まるんですよね。

そんな高所恐怖症の僕はブルーベリーの道をどんどん進みます。登りだから次どんな道が来るのか見えないのもね、いけないんですよ。結構右側の高さが明らかにわかるなって思いながら登っていく僕。だけど登りは前を見ればいいので視線を下にさげなければ怖くない。それにこの道は帰ってこないのでここを乗り切ればいいだけの事。頑張って進みます。すると突然に出てきたのが両端が崖。もちろん真っ逆さまの崖ではないんですよ。急斜面で両端に見えるのは足元位の高さのブルベリーの実。しかも急斜面を転がればかなりの時間は転がっていける高さ。パニック。もうブルーベリーを摘んで楽しむことなんて余裕すらない。ユリ君はもちろんなんに恐怖もなく、のんびり。

これは、このペースでは死んでしまう。と思った僕。かなりの速さで、だけどへっぴり腰で中場4本足の動物が2本足で歩き始めた最初のような前傾姿勢で歩きます。なるべく視界を狭めて足元のごつごつした岩場を見るのみ。そう、道なき道を行く感じなんです。自分で選んでこの石は大丈夫そうだな、そんな感じ。つまり自分の決めた道が間違えば大惨事になることだって。。。そんなことを頭で考えるとますます早くなる足取り。あまりにも僕の歩く姿勢が変なのと、その速さにユリ君も異変を感じたらしく追いかけてきて崖の終わりで強制的にストップ休憩。

確かに息があがってるんですよね僕の。パニックした時のような呼吸。ユリ君が僕を道に座らせて、傍らにユリ君も座ってパニック状態の僕に肩を抱いて、「勇気あったね。頑張ったね。」と慰めてくれます。パニックの時って本当にこれを終わらせたいからか先に先に進もうとするんですよね。だけど、この休憩がよかったみたい。呼吸も落ち着いて、冷静な判断もできるようになってきた僕。

ユリ君からの提案は、「これ以上無理だったら、今の道をたどって帰る?」というもの。

今来た道を変えるのは正直イヤ。けどユリ君が言うにはこれからも登りは続くし、下りの一部が赤であること。今来た道は怖いかもしれないけれど一度通ったから何が来るかわかるのでそれのほうがいいのではとの考え。

「いや。もしかしたらまだ見ぬ下りのほうが怖くないかもしれない。先に進む!!」とまた登り始める僕。

途中山のてっぺんの細い道を崖から吹き上げる風にあおられて歩く場面があったのですが、この時は本当に小道があってしかも、ユリ君が手を握ってくれていたので怖かったけどパニックにならずにすみました。

そして見えた景色が、素敵だった。

右側の山の小道がみえますか?ここをたどってきたんです。そして迎えた難度中の赤の下り。確かに最初は怖かったのですが、短くしかも恐怖心もそれほど感じずに降りれたんです。本当にあの時に引き返さなくてよかった。

途中にはこんな素敵な湖も。ユリ君曰くこれは自然湖ではなくて人口のもので冬に人工雪を作るため池なんだとか。それで浅い部分のそこの石の一つ一つがはっきりと見えるくらいに澄んでいるんですよ。オーストリアの水のクオリティーの高さ!!

天気も良くて、雲も適度に合ってハイキングにはぴったりの気候。それにね、雲が太陽光をまばらに大地に振りまくときは白黒写真がきれいに撮れる時でもあるんですよ。

この日のハイキングは精神的にも強くなったし、ユリ君の愛情も感じられたしで結果的には一番いいものになったのかなって家に帰りついて思いました。

3000m級の高さを誇る山々はうっすりと雪化粧をしていたのも印象的でした。

オーストリア ハイキング旅行 その4

秋の日は景色がなんでも絵になるなって思うのは僕だけでしょうか?ユリ君が郵便局に小包に行く用事もあり、ジャガイモや玉ねぎなどの大きな包みを買うのもあって車で駅の近くのスーパーまで足を延ばした土曜日の午前11時。青空市場が毎週土曜日に行われる街の駐車スペースはたくさんの車。郵便局の近くには停められなかったのですが、歩いて数分のところに駐車スペースを発見。ちょうど、うるまがそのスペースから出てくるところだったんです。「運良かったね。」と言って車を出ようとすると先ほどこのスペースに停まっていた車の人が来て一枚の紙きれを渡してこう言います。「これまだ使えるから使ってよ。」ここ、駐車料金がかかる所でいったん車を停めたらおりて近くにあるチケットマシーンでお金を入れて買うのですが、その額に応じていつまで停めたいかを決めるんですよね。どうやらこの人は小銭がなかったらしくて1時間ほどを残したチケットがもったいないからせっかくなら見ず知らずの人にでも使ってもらおうという心遣いでくれたのでした。やさしい。

僕は車の中にその後は残って前に広がる貢献の景色を見ていたのですが、本当にきれい。右斜めから差し込む光は木々の多いために公園の全てには光を当てるとことなく陽だまりとして輝いていて。その中を自転車や散歩の人がゆったりと動いていく。黄色の風で吹かれた葉っぱとともに。秋は少し物悲しくてだけど、暖かで美しいなって。

オーストリアのハイキング旅行は先月だったのですが、夏のように気温も高く、といってもヨーロッパの夏なので25度くらい。それでもね、3000m級の山々があるので秋の気配が何となく感じられもしたのです。

3日目で足は痛いし、疲れているし。ユリ君に。、「たまにはゆっくりした日も必要だよ。」と言うと、穏やかなプランを作ってくれました。もちろん、ハイキングはありですよ。笑 けど20kmとか、僕の苦手な高所の場所がないところのハイキングを3-4時間。

まずは車での移動。隣町のTaxenbachという所に。なんでもかなりの観光客が来て素敵な写真が撮れるってよとユリ君からの情報。じゃ行くか!!とついてびっくり、入場料。これがねひ一人6ユーロ。800円ぐらい?ちょっと高いねって思いながら入ると、、、、、。え?????

見てください。この木でできた人が離合できないようなこの道が。どこに続いているかを。高い高い崖の上。しかもこの写真はそこからではなくて登っている途中。写真では高さというものが伝わりずらいのですが、垂直に見上げる感じでこの道があります。

いや、、、、。高所恐怖症なんですけど、、、、。ユリ君も知らなかったようで、「ごめん。こんなところだとは知らなかった。。。。」入場料もはらったし、行くしかない!もちろん手放しで歩くことなんてできないので右手で右の手すりを、左手で左の手すりをしっかり持って歩くんです。そこまで遅いペースで歩いてはいないのですが、ラッキーなことに僕の後ろへ続く人はおらず。ひたすら上を見て歩き続けました。もうね、怖すぎる。しかもね、この崖ではなくて隣にある黒々とした恐ろしい崖があるんですがそこは、ロッククライミングの人がいました。それ見るのだけでも高所恐怖症は怖いんですよね。

けどきれいな水が流れているんですよ。多分源流は昨日ブログで紹介した滝の山からだと思われます。

怖いのであんまり写真も撮れず、、、、。しかもね、つり橋があってその近くに石碑が。なんとある時にここを訪れた小学生が全員が橋の上に乗ったら重みでその橋が落ちてその中の数人が亡くなった。そのための石碑。もちろんその後は強化されたとのことですが、、、、。ね。

その後はハイキング スタート。どんどん木々が増えると崖の見晴らしも悪くなって僕としては好都合。ほとんどの人がこの崖を登って帰るようで、ハイキングコースは僕たちだけのものに。

青い空、白い雲、緑の大地。そこには牛がいて、花で飾られた家が建って、生活の営みがある。

ここが今日の昼食場所。 昼食はハイキングの時は持参します。フランスパンにチーズやハム、玉ねぎにトマトなどを入れたシンプルなもの。あとは、時に茹で卵だったり、リンゴだったり。なので結構な距離を歩く割にはそんなにも食べないんですよね。

オーストリアで面白いなと思ったのがあまりに標高が上がったり下がったりするものだから自分がどこにいるかわからなくなる感じ。ここから見える下ったところが谷の底みたいに見えるでしょ?だけどね、そこに到着するとまたそこから深い谷があるんですよ。それが面白くって。だまし絵みたいな感じかな。

今回は3時間という短いハイキングだったのでホリデーアパートで僕が皮から作る餃子を作ることに。皮を寝かせている間にこのアパートにある室内プールへユリ君と。あまり大きなプールではないのですが誰もいなくて二人だけの貸し切り。疲れた体を水の中に浮かべるのはなんて気持ちがいいのだろうと思いながら泳ぎました。

そして、次の日はまたまた、長いハイキングの始まりです。高所恐怖症の僕はどうなったのでしょうか、こうご期待。

 

 

オーストリア ハイキング旅行 3

やっぱり一人の時間って大事ですよね。本当に。ほら、3週間ユリ君と24時間一緒にいたので、やっぱり時には一人の時間を必要としていて。今週から仕事に戻ったユリ君がいない時間を自分の時間になっているので楽しい。といってその時間に食料品を買いに行ったり、掃除したり、洗濯物をしたりしてるんですけれどね。それでも自分のペースで物事を決めて、途中でお茶を飲んだりとできることが嬉しい。そういうことってありません?

さてさて、休暇の話。オーストリアでのハイキング休暇に話を戻します。

オーストリアの3日目、最初の2日にかなり歩いているのですがもちろん、この日もハイキング。ユリ君の体力はどうなの?みたいな。元気いいなー。って朝のご飯を食べてスタート。ユリ君が言うには今日は前半大変だけどあとは楽だから。5時間かからないかな。とのお話。

スタートしてすぐ、なんとまあ、透明度の高い水。しかもこれいつもある湖でなくて、流れ来る水の量で大きさが変わるらしくどうやらこの時が一番の水量っぽい。朝の光の中で穏やかな時間が流れていました。

そうそう、オーストリアのハイキング、というかこのラウリス地区は本当にハイキングフレンドリー。ハイキングマップが僕たちの宿泊施設に無料であって、その中にはたくさんのハイキングルートが。しかもね、3つの色に分けられています。初心者用が青、中難度が赤、上難度が黒。これスキーも一緒なんですけどね。それで、僕たちがというかユリ君が選ぶのは赤。黒は高所恐怖症の僕が無理だろうとの判断で赤となってるんですね。

色のマークの後に行き先地、xマークみたいに見えるのは山小屋ありのサインでその後にかかる時間、そしてハイキングルートの番号と続きます。親切でしょ?

この日も序盤からかなりの登りで心臓が破れるのではと思ってたら突然に視界が開けて山の岩肌を勢いよく流れ出す水。そしてその頂上には丸太小屋が。

この丸太小屋のロケーションいいですよね。私有地のようで中には入れないのですが敷地の真ん中には池。そして見えるかわからないのですけど左側に灰色のスペースがみえますか?ここにねベンチとテーブルがあって食事などを出来るようになってるんです。この景色を見ながらの食事って最高!!ちなみに柵の向こうは急斜面です。この日は僕の母親の誕生日だったのでここからテレビ電話を。オーストリアの素敵な景色をお裾分け。素敵な景色に喜んでくれて親孝行かな。ただ、「顔が疲れてるようだけど大丈夫?」と言われました。さすが母親。

ただこの日はこの登りの後はあまり急な登りがなかったので、一安心してその後歩いていきました。少しだけ秋の気配がして中には色づいている木々も。しかもユリ君に馬が寄って来て、さすが純粋男子。

前の2日間はハイキングの人にほとんど会わなかったのですが、ここではちらほら。しかも進むごとにその数が増えていきます。どうやらここまでバスで着て短いハイキングを楽しんでいる人がいるよう。それもそのはず。ここは絶景があるから。その絶景が。。。。

まるで絵画の世界ですよね。「ヨーロッパの絵画展で見た!!」みたいな景色ではないですか?ちなみに白い線になって縦に走っている線はすべて水です。この景色に見とれていたら近くにいた中年のカップルが、「***のコースは行ってきたの?」と言われまだ行っていないというと、行くといいわよただ1時間ほど遠回りになるけれど。といわれ、せっかく勧められたから行くかということに。

ここで予定1時間プラス。その時にユリ君が、「これだと滝のコースにいけないかもな。」なんて言っていて。確かに途中で滝のコースが出てきて、けっこい近くに見えるんですよね、その滝。そんな遠くないし行こうよと誘った僕がいけなかった。その時点でね少しだけお腹の調子がよくなくて、しかも足は痛いし。

ちょっとした岩道を登ると見えてくる滝!!おー。すごい水量。素敵だねって言って帰ろうかってことに。すると反対側の道からハイキングの人が。ユリ君が、「このまま進めば道に出ますか?」と聞くと、はい。の返事。同じ道を通るのも何だからじゃ先に進んでいこうかと進むと、、、、。

滝が滝がたきが。至る所に滝が。そう、この滝コース、すべての滝を回れるコースだったんですね。最初の滝までが10分くらいだったの甘く見てた、、、。また元のコースの道に出るまでに結局1時間過ぎかかって戻るというね。その時には僕の足は棒。しかも帰り道がなだらかだけれでも下り。歩くごとに痛み、痛み、痛み。しかもお腹の調子も悪いし。だけど、僕たちが車を駐車したところまではそれから1時間半の道のり。。。。途中で足をもぎ取って捨ててしまおうか、とか、この川の流れに乗って流れていったら車まですぐなのだろうなという考えに取りつかれながらもようやく駐車場に。結局7時間のハイキング。

この夜思ったのが、「この休暇は大学の山岳部の夏合宿か!!」って思ったこと。そんな僕の気分を察してか、「明日はゆっくりしようね。」との提案が。さてさて、どうなるやら。

オーストリア ハイキング旅 その2

秋の穏やかな日が続くドイツ北西部。ヨーロッパ人のなかでは何かと夏が大事って話題が多いのですが、この秋の気配も好きなんですよね。確かに少し気温は寒いんだけど、空気が澄んでいるし、木々の色も一気に色づいて、心が静かに落ち着く感じが僕は好きなんですよね。紅茶も何となくおいしく感じるのがこの季節。午後の陽光の中に飲む紅茶の美味しさ。日本も秋はおいしいものが沢山出回るので、口にもお腹にも嬉しい季節ですよね。

お茶、僕の生活に欠かせないものの1つなんですよね。あと、本などの活字。これは絶対に僕の生活に潤いを与えてくれるものだなって。

勿論オーストリアの休暇中にもお茶飲んでました。紅茶だけでなく、緑茶、ハーブティー、薬草など何でも好きなんです。オーストリアには山のハーブでできているお茶があるのでスーパーでそれを買って飲んでました。さすが山の国オーストリア。山チーズ、山ハーブ茶などの山のネーミングの多いこと。また、それを買ってしまう僕。ハイキングにも持っていけるように保温の水筒に熱々をいれてもっていきました。

ハイキング2日目は少し短め。だって、初日が7時間ですからね。あんまり無理はできないですよね。といっても、朝10時出発で夕方4時半とあんまり変わらない時間歩いてはいたのですが。

ただし、昨日が最初1時間がひたすら急斜面だったのに比べて、この日は穏やかな登りだったこと。上の写真で言うと、この日の道が未舗装の道で、先日の道は右側の緑の草の道をまっすぐ上る感じ。ね、これだけでも初日とこの日の違いが分かるでしょ。

2日目はやっぱりね、体にガタがくるというか。ちょっと疲れがすべて抜けない、みたいな感じ。ここで感じるのがユリ君との年齢の差。ユリ君はまだ30代前半で、僕が30代後半。ね、年齢差って出ますね。

ね、余裕のユリ君。ま、元気がいいですね。悔しいけど、ハイキングはユリ君のほうが上手。

今回も段々と登ってきましたよ。この地方の素敵なところは一気に視界が開けるところ。

ちなみに左の木製の建物は家の小屋。よく見ると洗濯物干しなどが見えるでしょ?ほとんどの人が谷の底に住んでいるのですが、こんな高いところにも家があるんですよね。この景色が窓から見えるなんてなんて素敵な家なんでしょうね。

僕がこの地域をハイキングして思ったのが、ヨーロッパの山は奥まで人間の手が入っているなってこと。本当に山の頂点の近くまで放牧された牛がいたり、スキー場になっていたりと手が入っている。特に放牧の歴史は長いようで、自然と人間の共存が感じられる景色でした。

昨日も至る所にいた牛さん。今日も山のように牛がいたのですが、ある所では牛が道をふさいでいました。どうなるのかと近づいていくと、ほんの数メートルまでは道にどっかりと座っていましたがその中の2匹の牛さんが突然にのっそりと立ち上がって道を開けてくれました。やさしい。そう、あくまで牛優先。

右上の牛さん見えますか?この崖のような急斜面を登ってご飯の草を食べてます。左側にゆったりと座っている牛さんですが、見ての通りその先は急斜面。ここらの牛は酸素も薄い中で急斜面を登ったり、下ったりしているのでかなり運動能力がいいのではと。

昨日のハートの目印だったのですが、今日はオーストリア国旗の目印。ただ、ハートが珍しかったらしく、その後の日々はこのオーストリア国旗の目印ばっかりでした。

勿論、4時半に帰ってすぐにお風呂に。お風呂っていいですよね。僕の今住んでいるところにはバスタブがないので、さみしい。特に秋や冬にはお風呂にじっくりと浸かって本でも読みながら体を温めたい!!これ、秋と冬の幸せを感じる時だと思いませんか?

 

オーストリアでハイキング 初日

秋の穏やかな1日。今住んでいるところはドイツの西端なのでこの季節になると日の出の時間が遅いんですよね。今日は7時49分。まだ夏時間であるためと、日照時間が短くなったせいでこうなるんですが、少し遅めの日の出も悪くないものです。なぜかというとランニングへと出かける時間が今日は8時20分だったのですが、ちょうど太陽が上がって来てすべてを金色に染めている時間帯で空気も澄んでいるし、目の前は太陽光が燦燦と降り注いでいるしでいい1日の始め方ができました。

さて、休暇の話。

僕たちが今回最初に訪れたのはオーストリア。僕はこれが2回目のオーストリア。前回はスキーできたんですよね。一面の山に雪、雪、雪。だった景色が山を残して一面がアルプスの少女ハイジの世界に大変身。

まずは僕たちのベースキャンプとなる街を紹介したいと思います。僕たちの住む北西ドイツから真反対、南西および南ドイツに国境を接するオーストリア。この旅で車でドイツを横断した僕たちが向かったのはRaurisラウリスという小さな町。人口3200人ほどの小さな町ですが、夏はハイキング、冬はスキー客で賑わうようでペンションやホリデーアパートが町のあちらこちらにあります。ただ、アジア人と含む有色人種の観光客はほとんど皆無。なので、歩いているとよく視線を感じます。

これがラウリスの町。左側の斜面がスキー場で、このU字の地形は氷河によって作り出されたものです。僕たち泊まったのは写真中央に見える下から白、茶、青い屋根の建物。値段が安かったらしくて2人しかいないけど寝室は2つという広さ。ただ、備えてある家具とか調理道具はイマイチ、、、。最大6人で泊まれるのだそうですが、僕たちが思うに3人がベストかな。6人だとそこまで広くない居間のソファーベッドを使うことになるし、ダイニングテーブルも4人ではちょっと手狭な感じ。もちろん、今回は2人なので問題はなかったのですが。

前日の夕方にチェックインをして、その日は疲れて夕飯も中途半端に就寝。ただ次の朝にはユリ君の元気の良さ。まだベッドにいる僕を寝かせてくれたままスーパーへ朝の買い出しへ。ここでちゃんと昼ご飯の在位量も買ってきてるから準備万端。

朝9時過ぎにはハイキングシューズを履いて出発。ユリ君曰く、「今日は慣らしでそこまで歩かないようにしようね。」とのこと。

ラウリスは標高920m。僕たちの住んでいるドイツ北西部は標高マイナス1mくらいなのでその差に驚きます。僕の地元の阿蘇市が520m。ここでも結構高いのにそれよりも400m高いところからのスタート。しかも最初から急な登りがずっと続きます。脳の中で血管がどくどくと脈打つのが感じられるんほどに。

ドイツもそうなのですがオーストリアもいたるところにハイキングの目印があって迷うことなく登れるのは有難い。たくさんのコースがあって道のようにすべて番号が振ってあるのでそれを頼りに進めばいいだけ。

番号は分岐点にのみ書いてありますが、その途中の目印はこんな感じ。

ハートマーク。かわいらしいですよね。体中で息をしながら必死にこのマークを探すのでハイキングの最中は可愛いなーなんて思う余裕もないのです。まるでヘンゼルとグレーテルが落したパン屑を必死で追っているそんな気分。

9月中旬なのに夏日で、Tシャツは恐ろしいほどに汗だく。人間の体の多くは水分だっていうのは本当だなっていうぐらいにドンドン出てく汗。最初の1時間はひたすら登りました。そして少し開けた平らな土地が見えてくると同時に聞こえてくるカラーン、コローン、シャラーンという谷に響く音。牧歌的という言葉がぴったりなちょっと間の抜けた音が耳に聞こえます。その音はどこからかというと、

牛さん。この急斜面に放牧されている牛たちが首につけた鈴を鳴らして歩いているんですね。ただすべての牛がこの鈴をつけていると五月蠅いためか、中の数匹が付けているだけでした。あくまでも牛さんが優先で牛の間を申し訳なく歩きます。するとね、近づいてくるんですよ。この後他の牛も来て僕の周りは牛だらけ。やっぱり、牛にもアジア人の姿は珍しかったようです。笑

その後歩き続けて最高標高地点で2000mまで登ることに。ここあたりの地形は氷河が作り出したものなので標高が一気に上がっていくのが特徴かと。2000mといえども、そこは山頂ではなくて山と山の峠のようなところ。ここの辺りは2300-3100mの山々があちらこちらにあります。

ここラウリスでありがたいのがあちらこちらに湧水が飲める場所が設置されていること。僕たちもペットボトル数本を持参していくのですが時間とともにぬるくなるし、飲みすぎないように気を付けるのですが、この地域ではその心配がさほどないかと。いつでもおいしくて、しかも冷たい水がいろいろなところで湧き出しているから。飲み場も木の枠の中に水が落ちるようになっていて素敵な風情。

結局この日7時間も歩いたことになりました。幸いにもバスタブがこのアパートにはあったのでお湯を入れて疲れた足をお湯に浸すとまるで溶けていくのではないかというような心地のよさ。いつもはシャワーしかないので、この入浴が幸せタイム。

天気にも恵まれてよい初日となりました。

ドイツ語テストの結果と休暇

久しぶりですね。ドイツは木々が色づいて秋の真っ盛り。いつの間にから夏から秋に。暦ももう、10月ですもんね。月曜日の朝に起きて窓を開けたら太陽の存在どころか暗闇しか見えなかったので本当にびっくり。

そうなんです。このブログを書いていなかった3週間、実は他のところにいたんです。なので、やっと今週の月曜日にまたこの町に戻って来て今日からブログを再開しようということに。お待たせしました。

この3週間実は休暇を取っていたんです。え?僕は毎日が人生の休暇のような生活だって?、、、確かにね。そういわれると何とも言えないんですけど、相方ユリ君は毎日一生懸命に働いていますからね。なので今回はユリ君がメインの休暇。ユリ君の好きなところに、好きなことをしに行くというもの。

3週間ぶりに帰ってきたアパート。何となく不思議な気持ちに。そして3週間分の郵便物。その中には9月1日に受けたドイツ語テストの結果が。

このテストは3つの部門の評価で決まります。1つがリスニング、文法、リーディング 2つ目がライティング、そして最後がスピーキング。結果は合否ではなくてA1、A2、B1評価に分かれます。A1が一番下でドイツ語初心者、A2が旅行などの会話が問題なくできるレベル。 B1が銀行や市役所などで問題なく会話や手続きができるレベルとなります。僕が8月末まで受けていたドイツ語コースはこのなかのB1を取れるように頑張ろうというもの。評価の中ではスピーキングが一番大事で、他の2つのセクションがB1でもスピーキングがそれに満たないならB1はもらえないんですよね。逆にリスニングかライティングの1つがA2でもスピーキングがB1なら総合評価はB1。

前のブログで書いたのですが僕はスピーキングが一番苦手で、そのためにある作戦をとってこそスピーキングテストに臨んだんです。詳しい作戦内容は僕の過去のブログ記事、「初めてのドイツテスト終了!!」を読んでいただけるとありがたいです。簡単に言えば、愛想よく、少し冗談を入れて、なるべく質問されるのを少なくするために1つの話題を膨らませてなるべく長く話す。

そして結果が。

無事に取れました、B1。 点数の内訳はリスニング/リーディング 37/45点満点 ライティング 16/20点満点 そしてスピーキング。これは100点満点で75点以上を取らないとB1レベルにはならないのですが、なんと96点!!これには本当にびっくり。だって、4点しか減点されていない、、、、。

本当言ってね、僕のスピーキングレベルはA2と思うんですよね。謙遜とかでなく。これは本当に作戦勝ちの何物でもないんです。だけど、B1とったからそれに見合うようなスピーキング力もこれから身に着けていきたいと思います。このレベルが取得したかったもうひとつの理由が、今まで払った学費の半分が戻ってくること。早速手続きをしなくっちゃ!

話を休暇に戻しますが、、、。それにしても3週間!!長いですよね。僕も最初はびっくり。イギリスでは休暇は大体1年間に4週間。それを2週間ずつに分けて取るのが普通なのですが、ユリ君の会社は6週間なので3週間一度にとっても問題はないのだとか。

じゃ、3週間も一体、どこへ?ハイキング/山登り好きのユリ君が選んだのはオーストリア、ドイツ南西部、そして南フランス。オーストリアには1週間、ホリデーアパートメントを借りてほぼ毎日ハイキング三昧。ドイツ南西部は5日間。これもハイキング三昧。南フランスは1週間で、ユリ君の両親がプロヴァンスに家を1ヶ月借りるのでそこで間借り。ここでも毎日ハイキング。そんな休暇後の僕の肌は2段階ほど黒くなりました。

移動は車で、もちろんユリ君の運転。さすが機械のような男、1番長い時は1日9時間近く運転してましたが、弱音も吐かず、眠くもならずひたすら前を向いて車を動かしていました。

これからしばらく僕のハイキング休暇の話にお付き合いください。

デンマーク第2のおしゃれ都市 オーフス

日本も30度以下になる日があるようで、確実に季節は移ろいでいるようですね。ドイツも最近は日暮れが早くなったし、温度も最高気温が18度と、20度を超える日がなくなりました。このまま薄暗い、寒い冬に突入をしていくのかと思うとなんともやるせない気持ちもありますがこれが時の移ろいというもの。しょうがないですよね。

イギリスから帰って来て、ドイツ語の学校もなく何となくまだいつもの生活リズムを取り戻せなくてふわふわした感じで困ったものです。

さてさて、ロンドンの旅で中途半端で終わっていたデンマークの旅についてもう少し書いてみようかと。

デンマークでの宿泊先はユリ君のお姉ちゃんの家。最近購入した可愛らしい家で、広くはないけれど居心地のいい空間が僕もユリ君も気に入りました。デンマーク人は壁の色を真っ白にしておくと聞いたようにどの壁も真っ白。だけど、間接照明なので眩しすぎることもないし、ちゃんとソファーの上には体を包むには温かそうなブランケットが。窓辺やキッチンにはこれもロウソク。デンマークはロウソクの消費量がヨーロッパ1番なだけあります。あと驚いたのがそこら辺に手当たり次第に家を建ててないということ。例えば集合住宅地でもいたるところに芝生の共有エリアがあるし、車は通れないようなたくさんの小道が張り巡らせてあってちょっとだけ迷路の様。また、緑もたくさんあって森や原っぱも。家の外に出てすぐに季節の移ろいを感じさせてくれる自然が身近にあるのは贅沢だなって。ユリ君と、「ここにだったら住めるね。」って話をしてました。

お姉ちゃん夫婦は仕事、甥っ子は幼稚園なので僕たちだけで開通してまだ2日目という路面電車で街の中心街へと向かうことに。デンマーク第2の都市オーフスは人口25万人のバルト海に面した街。そんなに人口がいないと思われるでしょうが、街の設備は本当に整っていてびっくり。図書館なんて夜の9時まで開いていてしかも恐ろしく広い。2015年にできたばっかりで、図書館ばかりでなく行政サービスもここで行ってくれるのだとか。あと、ユリ君がここで一番気になったのは全部機械化された駐車場。車をエレベーターのように中に入れて手続きをすればオートマティックに車はエレベータで―自動に持っていかれて帰る手続きまで収納されている仕組み。収納台数は1000台。ユリ君は飽きずに車が来てなくなるのを眺めていました。さすがエンジニア男子。僕は図書館の出来に気に入りました。本当にたくさんの椅子があるし、寝転んで読める場所とか、多目的な空間が山のようにある。しかも窓からはバルト海の景色を眺めることができて読書の間に目を休めるにも最適。結局ここで2時間ほど過ごしました。ここには入館所などもなくても勝手に入れるし、子供のエリアにはお金を入れずに遊べる昔のアーケードゲームなどもありまよ。そうそう、子供用の公園もあってこれがまたユニーク。身長10mぐらいの大きなクマのオブジェが滑り台になっていたりと子供連れでも楽しく過ごせそう。しかもお金かからないし。デンマークは何かと物価が高いのでね。無料は有難い。

なんでもこのオーフス、昨年ヨーロッパ文化首都に選ばれたとあってきれいに整備もされ、文化の香りも薫るそんなまち。だって、美術館もこんなにおしゃれ。

って、これだけではわからないですよね。これね360度の展望台で虹色になっています。この中を歩いてオーフスの街の眺めを眺望できるというわけ。これは美術館の最上階部分で、この建物自体が高台の上にある上に、建物の高さもあるのでその眺めはよし。ただ、寒い日はかなり寒く、暑い日はかなり暑くなりそうな感じがあるので服装は羽織れるように、または脱げるようにしていたがいいかもしれません。ちなみに入場料はイギリスなの度などと比べると高めですが日本の美術館と変わらないぐらいかな。しかもこの美術館かなりの広さがあるので見ごたえあり。もちろんこの展望台も値段に含まれています。ARoSというのがこの美術館の名前です。そして31歳以下の人にはディスカウントも。チケットを買う時に、31歳以下ですか?って聞かれて不思議な質問だなっておもったら料金割引の確認のためだったんですね。

なかなか面白い展示があっていたのですが、ここでまさかの運命の出会いを。運命のめぐりあわせってどこであるのかわからないものですね。実はね、僕の持っているコースターがあって。そのコースターというのがどこかの美術館に飾られた巨大彫刻の少年の写真がガラスの奥に貼られたものなんです。これ、ミニちゃんの義理のお母さんがクリスマスのプレゼントにくれて僕は結構気に入っていたんです。

ロンドンに住んでいた時から使って、今もドイツの子の家にあるのですが。ある日ぼくのともだちのKちゃんが「そういえば、ユリ君ってTakの持っているコースターに似ている人がいるよね。」って言われて確かに似てる。ユリ君だ!!ってことになってそれ以来、かなりの愛着をもってそのコースターを使っているのですが、、、、。

その子がいたんです。ここの美術館に。

でっかいでしょ。しかも細部までかなりリアル。何かユリ君の子供時代に遭遇したようで、感動。だけどね、僕のコースターのほうが似てるかも。フォトショップされたのかコースターのほうは眉間のしわがそこまでないんですよね。お土産コーナーでなにかこのグッズを買おうと思ったのですがユリ君に阻止されました。まあ、目の前に生きたのがいるのでそれを眺めていればいいよね。

昼食はStreet Foodっていうバスターミナルのお隣にあるところでホットドッグとクレームブリュレ式ドーナッツ。何度も言いますが、物価が高いデンマーク。食費を浮かせたいならここがおすすめです。飲み物は僕はね、スポーツコーラという面白い飲み物を飲みました。オロナミンCみたいな味の飲み物でしたよ。

荒野の先に

またしても少し時間があいてしまいました。申し訳ない。実はロンドンへと帰っていました。1週間ほどの短い滞在で、その間もすることが沢山あって一息つく間もなく帰路についた感じ。昨夜10時過ぎに到着。今回は行きも帰りも電車での旅。僕のアパートから、ミニの家までは片道12時間。時間にすると日本へ飛行機で帰れる時間だけど、本を読んだり、音楽を聴いて楽しく道中を過ごせたというのが本音。電車の旅もいいものです。

僕がドイツに住んで1年。よく聞かれる質問で、「イギリスの生活が恋しくなることはない?」っていうのがあるのですが、これが全く。多分それはドイツが僕にとって4番目に住む国というのがかかわっているように思います。今までにおすんだ国々、それぞれにいいところがあるし悪いところがある。特に悪いところに遭遇すると、”日本ではこうなのに、、、、。”とか、”イギリスではこんなんじゃなかった!!”みたいな愚痴ともいえない嘆きみたいなことをおもうんですよね。けどこれってよく考えればナンセンス。だって、僕はその国にいるのだから、良いことにしろ、悪いことにしろその中で自分が生活をしなくちゃいけないわけで。それだったら、そんな嘆きをするよりも今ある状態を受け入れてそこから何かいいことを探したほうが自分の精神的にも楽。それだからか普段ドイツにいる時に日本の事やイギリスの生活を思い出すことって全くないんですよね、面白いことに。

だけど、ロンドンの駅について、どの道を行けばいいのか、近道をどのようにできるのかというのを体が勝手に判断するから不思議。今まで眠っていたロンドン時代の僕が蘇ってそんな気分。ロンドン時代の僕が蘇ったものだから、ドイツの僕は全くをもって影を潜めてました。

それでもね、違和感というものを感じるんですね。不思議と。ロンドンを離れてたった1年。それなのに、このロンドンという街のなかにいる自分が少しだけ浮いている感じがする。それはたぶん、ロンドン生活に僕の属する場所がないということが大きく関わっているようにも思います。前は仕事があったし、朝のラッシュ時の中を通勤していたのに、今ではそのラッシュ時を傍観者として見て、あの頃だったらどの信号が青になって、次はこの信号と効率よく歩くことだけを考えていた思考回路も今は持たない。10年間住んで、イギリスがあんなにも身近にあったはずなのに、そこには溝がくっきりとあって。その溝は幅は広くはないのに、だけど深さはそこが見えないほどに深い。

帰りの電車でロンドンを出た時に感じたのは、僕の居場所はもうロンドンにはないなっていうこと。これは言葉にするのがとても難しいことなんだけど、10年間過ごした僕という存在はあの中にはもういなかったなってことなんですよね。ドイツという薄い粘膜のオブラートに包まれてロンドンの人々や生活を見ている、そしてそこに存在をしている感じ。「また、ひとりになちゃったな。」っていう思いが心を通り抜けて、気が付くと一粒の涙が。

勿論、ドイツにはユリ君が待っていてくれて、イギリスには第2の家族ともいえるミニがいて、友達もいて、アメリカの友人や日本の家族、友達もいる。そのすべての国が僕の今を、形成しているのはものすごく感じるし、その経験を与えてくれたありがたいなって思うんです。だけどね、風の強い、雨雲になりそうな荒野をひとりでまた歩くことになったなって電車の中で感じたんですよね、強く。自分だけの道を好きなように進んでいる僕の人生。その一人旅は時に孤独を強く感じるもので、その再確認の旅でもあったように今は思えています。

午後10時過ぎにドイツの駅に着くとユリ君が迎えに来てくれていました。途中でお腹がすいているとメッセージを書いたためか、トーストにチーズとハムの入ったサンドイッチがナプキンにくるまれておいてあって、かわいいなって。

多分みんな誰しもが自分なりの荒野をもっていてそこを苦しみながら、もがきながら生きているだけど、その時にふと心が、からだが温かくなれる思いや感情があると言うことは全く心強いことで。そう思うと、自分の風が吹きすさぶ新しい荒野の旅も悪くはないのかもなって思います。

幸せの国を訪ねてみたら

テストが終わって、ほっとしている自分がいます。4月から始まったクラスが先々週終わって、このテストまでがある意味のゴールだったので今まで頑張った自分にお疲れ様。よく頑張ったもんだと褒めてあげたいそんな気分。ドイツ語はまだまだたどたどしくてしょうがないほどの程度だけれども、4月から比べれば読むこと、聞くこと、書くこと、しゃべること、どれも数倍も上達したし、ドイツの生活に馴染めもしてきた。それが何よりもこの勉強を通して身に着けたものかな。結果が来るまでは少しドイツ語の勉強は本腰を入れずに穏やかに進めていこうかと。

さて、お待たせしましたデンマークの旅。

前回のブログでも書いたのですが、今回はドイツから陸続きのユトランド半島の東側になるオーフス。デンマークと聞いて何が思い浮かびますか?家具?税金の高さ?ヴァイキング?どうなんだろう。デンマークという国は日本に馴染みが深いのかな?イギリスに住んでいた時はおなじEU圏のデンマーク、そんなに意識してみてたことは正直なかったんですよね。ただ、友達のご主人がデンマーク出身だったことぐらい。ただ、イギリスからドイツに引っ越す前にある本に出会ってそこでデンマークの魅力に取りつかれたところはありました。

あの当時、イギリス生活10年を超えてすっかりイギリス色に染まっていた生活。その生活を抜け出して文化も言葉も違うドイツの生活をどのようにこなしていこうかと考えていた時に読書好きの僕はその気持ちにこたえてくれる本を探そうとしていたんです。

そこで出会ったのがThe Year of Living Danishly というHellen Russelが書いた本。これがね、ぴったりだったんです。これは事実の物語で、彼女の夫がデンマークの有名玩具LEGOに努めることになって今まで働いていた出版社をやめてフリーのライターとしてデンマークに夫と渡りそこでの自分の生活やデンマークの生活スタイルを書いたもの。僕のブログでも前に書いたと思うのですが、なんとこの本日本語にも訳されたようで、「幸せってなんだっけ?」っというタイトルで出ているみたいですよ。確かにね、デンマーク流の暮らしってタイトルにしても日本ではインパクト薄いですもんね。これぐらいパンチがあるほうがいいのかも。

そうそう、この本で学んだのがデンマーク人はルールに厳しいとか、大人になっても多くの人がスポーツクラブに入っている、学校は大学まで無料、車を持つにはかなりのお金を払わなくてはいけないなどなど。同じヨーロッパといえどもイギリスとは全くをもって違った文化。そんな中にHuggeというこの国独特の生活スタイルが。デンマークはドイツの北に位置しているので冬は真っ暗。そんな冬の時期も含めて幸せを感じながら日々を生きるそんな知恵、、、。そんなところでしょうか。例えば蛍光灯のようなすべてを照らす明かりでなくて、ロウソクの明かりで過ごしたり、仕事から帰ったらゆっくりお風呂に入ってリラックスした後はソファーの上で毛布にくるまって好きな本を読んで自分の時間を作ったり。この考え方が気に入ってその後もHuggeについての本を買った僕。その憧れの国、幸せ度1番の国に訪れることになったのは、ユリ君のお姉ちゃんが住んでいるから。

まずは国境越え。もちろん陸続きなので車を降りることもなく通過。ただ最近のドンマークの政府が右寄りで移民に厳しい政策をとるので検問が。ただしすべての車ではなく10台に1台くらいで路肩へ止めるように言われてパスポート提示。僕は助手席に乗っていたので怪しまれるかと思ったのですがそのまま通るように指示。お姉ちゃんが言うにはアジア系はそんなにデンマーク政府は気にしていないからだそう。

お姉ちゃんの住むオーフスはデンマークで人口2番目の都市、ということは大阪。だけど人口数だと福井市。なので、確かに栄えている街だけど人間であふれかえっていることもなく、恐ろしく大きな街でもない。お姉ちゃんは郊外にご主人ともうすぐ5歳になる息子の3人暮らし。最近購入した家の中はさすがにデンマーク。間接照明やソファーなど居心地のよさそうな空間が。これお姉ちゃんだけの趣味ではなくて、ご主人の趣味でもあるのだそう。高級感というのではなくて座り心地や触り心地を重視した華美にならない落ち着いた生活空間。市の中心部から電車で30分。しかも電車に乗って中心地へといったのですが最初の15分ぐらいはどこまでも続くなだらかな丘の畑、畑、畑。大阪の難波から30分でこんな景色は絶対にないはず。

だけど、街の中心部はかなりの充実ぶり。ただね、物価が高いんですよねデンマーク。しかもユーロ圏内なのですが通貨のユーロは使っておらずクローネ。しかもデンマークはカード社会。ユリ君がお姉ちゃんにお金をおろそうと思うといったのですが、???ってな顔をしているほど現金を使わないよう。イギリスもかなりカード化が進んでいるんですが、ドイツは日本と同じで結構の人が現金主義。ヨーロッパも本当に国次第でぜんぜん違うのは面白い。

初日は着いたのが午後3時すぎ。この日は日曜日でドイツだったらスーパーなんて全部しまっているのですがデンマークは開いていました。スーパーに行く前に図書館に返さなきゃいけない本があるというお姉ちゃん。じゃ一緒にと出掛ける僕たち。返却ボックスに返すのかと思ったら、図書館には電気が。「え!!日曜日にも図書館あいてるの?」って聞くと、驚きの返事が。

何となく、あいてるよ。ってかえって来ると思ったら。日曜日は司書の人は働いていないけれど図書館の中は利用できるのよ。との返事。一体どいうこと????ここは小さな図書館。入口にバーコードスキャナーがあり、登録したカードをスキャンするとドアが開く仕組み。そして中に入って本を読んでもいいし、返却マシーンを使って返すこともできるというわけ。しかも、返却もただ箱に入れるとかでなくて本の後ろのバーコードを機械に読み込ませていくつかに分かれたボックスにちゃんと自分で仕分けをして返さなくちゃいけないんですね。これにはびっくり。

こんな風に僕のデンマーク滞在は幕を開けたのでした。