旅のおとも

とても忙しい週の後だったので、ぐっすり、しかもかなり長い時間を睡眠で費やしました。

先週は5日間で53時間ほども立ち仕事で、体がかなり疲れきってしまったよう。11時間の睡眠に目覚めると午前11時。あまりに眠すぎたのか軽い頭痛が。ブラックコーヒーを飲んで痛みを治めました。

さて、旅のお供と言えば僕にとっては本なんですよね。少し活字中毒の僕にとって移動中は何かを読んで時間をつぶしたい達なんです。

今回の旅でまず読んだのが、藤田宜永の絵画修復師。

 

日本人の絵画修復師であるアベは、フラスコ画を修復するためにフランスの各地を訪れる。その中で出会う心に傷を負ったり、過去の思い出から逃げられない人々。外ものでフランス人でもないせいなのか、心の悲しみをアベに見せる人々。それは、アベ自身の心の中に暗い闇があるなのかもしれません。

穏やかに流れるフランスの田舎町。何事もなく、平和な時間が過ぎているような景色の中でも人々は生き、そして小さなコミュニティーだからこそ他人に言えない秘密を隠さなければいけない現状。

物語は川の流れのように穏やか。だけど、本物の川の流れのようにその流れに入ると水の力強さに驚かされる、そんな物語です。静かな感情の起伏がやがて、大きな波となって読む者に伝わってきます。

 

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