寒さも緩んできたら、それとともに天気は下り坂。ちょっと、雲もが多いグレーの天気がドイツ北西部を覆っています。朝は台所で書き物をするのですが、そこからの景色が今日は少しだけ濡れた感じでその雰囲気がわびしいけれども、その落ち着いた感じが心地よくもあって。なんだろう、ヨーロッパの穏やかさをよく表した風景なんですよね。言葉で言うと情景がうまく伝わらないだろうけど。
そんな朝を過ごしたのですが、いろいろと今日はすることが多くて。母とのスカイプを終わり、今やっとブログを書いているのですが、アパートの水回りの掃除、モップ掛け、アイロンがけ、洗濯ものをたたむのと、ドイツ語学習、英語の勉強をするので時間をきっちり決めてやっていこうかなって。けどね、今夜は夕飯の準備がそこまでかからないのでいいかなって。
実は昨日、チャーハンを残ったミンチ肉でしようと思ったんですよね。けどそれとサラダだけって物足りないなって思って、野菜だけのシチューを作ろうと試みた僕。シチューの元のような素敵なものはここドイツにはないのでレシピを見て小麦粉を火の通った野菜にまぶしたりしながら作っていたわけです。塩コショウで味を調えてパウダー状の調味料で味をもう少し加えようと入れようとすると何も出てこない。あれ?っと思ってみたら固まっているんですよね。確かにこれはよくあること。いつもトントントンと叩くと少しだけその塊が砕けてパラパラぐらいで出てくるので、今回もそのやり方をしてみたら、出てこない。ちょっと強めにバンバンと叩いたら、、、、これが間違い。瓶の中の3分の1の調味料があと少ししか味付けの要らないシチューに綺麗にダイブ!!慌ててすくってみようとしましたがどんどん溶けていく調味料。恐ろしくも味見をすると、辛い。塩辛い。牛乳だと思い入れて混ぜ混ぜ、辛い。水もだと思い投入、まだ辛い。そうしていくうちに増えていくシチューの量。明らかに10人分以上もある量が目の前に、、、。だけど、まだもう少しだけ味が濃すぎる。
”シチュー取りやめ!”って方向転換。頭の古回転でこれを上手く使ってできる料理はと考え、すぐにマカロニを茹でてザルにあげ水気を軽く切ってオーブン皿に。そこに先ほどのシチューっぽいものを流しいれてオーブンで焼くこと20分。今夜の夕食完成。味は意外とおいしくて、終わりよければすべてよしかなと。
なので、昨日のチャーハン様に炊いたお米もあり、また昨日だけでは使いきれなかったシチューもどきもまだあるのでそれで夕飯にしようかなと。
けど、こんなことってありません?料理に限らず人生でも。こんなつもりじゃなかったのに、意外な事が起きて、うわーこれはダメだ。って思っていたことが後から考えれば、”あー、あれがあったからこそ、今のこの成功があるんだよな。”とか。
例えば、僕の場合はミニちゃんとの出会い。
ミニちゃんとは日本であったんですよね。アメリカから帰ってきて、またアメリカの大学に復学したいという思いを胸に留学資金を稼いでいたんです。その仕事として何をしようかと思った時に英会話の先生の試験があって。某大手の英会話学校だったんですが、書類審査、面接を通って、2次の面接が自分が先生として授業をするみたいなもので、それまでにも教えていたことがあったので問題なくやって、それなりの手ごたえもあったんですね。そして通知の手紙が。不採用だったんですよね。納得がいかずに電話をしたら、”判断基準は教えられない。何の理由があって落としたのかも言えない。”の一点張り。どうでしょ、不採用の通知にわざわざ電話を入れたりするそのアメリカ人的な感覚が嫌われたのかな、、、。まさしく、想像と違った未来が待っていて、その後大手の洋服店で働き始めたんです。それで1年間くらい働いていて、どうも合わないなって思って地元に帰ろうってした時にミニとあったんですよね。英語の先生だったか多分その環境が楽しくて地元に帰ろうとは思わなかっただろうし、英会話の学校で違う人と知り合っていたかもしれない。だから、あの時うからなかったのはこのためか。って思ってるんです。だってミニと出会わなければ僕がイギリスに住むことは絶対になかったわけですから。
ミニから別れを告げられた時も、最初はびっくりでした。ケンカらしいケンカもしたことないし、まさに青天の霹靂。その数か月前にはある映画を見て、”あー。やっぱりミニが大好きなんだな。本当に身にを愛してるんだな、僕。”って再確認していたのでなおさら。その時はフリーになりたてで仕事らしい仕事もなく、”これでは生きていけない!”と日本食のレストランで働き始めたんですよね。そして、そこで僕は将来的に長期にわたり僕を使ってくれる写真のクライアントに出会うことになるんです。
だから、一見悪そうなことでも見方を変えたり、ちょっと時間をおいてみると、”そんなに悪いことではなかったな。”って思えるものだなって。だから、もし今あなたが苦しい中にいても、どこかにそれから始まる幸せの糸口あると思うので、探してみてはどうでしょう?