先週の土曜日はブレーメンへと出かけてきました。ユリ君のお友達が住んでいるので、彼らを訪ねていくのと、もうひとつが博物館へと行くこと。これもユリ君の提案だったのです。僕は自分でアートを作ったりはするのですが、美術館や博物館へ自分から足を向けるってことがほとんどないし、ユリ君もそんなに興味がある様には見えなかったので、提案された時は意外だったのですが。実は今、ブレーメンのÜbersee Museumというブレーメン中央駅の本当に隣の近さにあるこの博物館でCool Japanと題して日本の昔と今を比較した特別展が行われているためだったんですね。日本に普段は何の興味を抱いてもいないようなユリ君も、少しは僕の生まれた国に興味を持っているんだなとうれしくなりました。
展示会は江戸時代の人々の暮らし、そして現代の暮らしを再現してあり興味深い内容でした。もちろん、侍の鎧や着物なども展示されていましたが、それだけが大きく展示という訳でなくバランスよく。このてのっ展示でありがちな昔から今へという並びも少しはあるけれども、どちらかと言うと各分野の時代とともに変化を強調していたのは良かったなって。セットよく出来ていて、いまの日本の住まいの台所と昔の台所が原寸大で再現されていたり、ラーメン屋さんがあってそこには食品サンプルが。花見を模して天井に模造の桜の花がいっぱいに飾ってあったりと思考を凝らしてありました。漫画やゲーム、カラオケのコーナーも。最近ユリ君と天空の城ラピュタを見たので、その本があって喜んでいました。このデザインをした人がどうやら熊本出身化、熊本びいきの人のようで至る所で熊本関連のものがあって郷土愛を感じました。
常時展示のところも回りましたが、世界各国のものが沢山。しかも色々な建造物があるんですよ。跡えば、中国の19世紀の家のなかの原寸の模型とか、茶室とか、インドのお店、クジラの原寸大の心臓の模(血管の部分から中に入ることも可能で、大人ですけど僕も入りました。僕の身長は183cmなのですが、首を曲げればその心臓の中に立てるくらいの心臓の中。クジラって本当に大きいのだなと実感できました。この博物館、世界各地の文化を紹介するので全部回ると世界一周できちゃうわけです。
こうやって来てみれば、博物館って面白いんだな。って思うのですけどね。出不精なのでしょうか。
これ、ユリ君からもらったバレンタインデーのバラの花。2週間ほど水を変え、茎を切りしながら持ちこたえていたのですが、だんだん元気がなくなったので花びらを一枚一枚、丁寧にちぎって乾かして乾燥させることにしました。バレンタインデーの事はすっかり忘れていたけれど、ちゃんと大事にはするんですよ。これは乾かす前で、その色や質感がものすごくきれいだなと思って写真に収めました。今は水分をなくして黒紫のような色合いの花びらです。質感もカラカラでビロードのような肌触りはないのですが、それでもそれに触れるとその時のことを思い返せるというのは今ここに形として残っていればこそですよね。
人間もそれと同じだなって。30代の後半になって色々なところで自分の年齢を感じるというか、限界を感じることがあります。それは肉体的なものだったり、精神亭なものだったり。20代の時はこんな感じじゃなかったのになって思ったりもするのですが、それは過去の話。僕がどんなに昔を思ったところで今の自分が変わるわけでもありませんものね。あの時はあの時の良さがあったけど、無鉄砲で、自意識過剰なところもあって、それが年を取ることによって変わってきたのも事実。今は鏡に映った自分をありのままに受け入れて、この鏡に映る自分とどのようにして上手く付き合っていくかと言うのが大事だなって。
年を取ると言う事も悪くはないのかもしれませんね。