スキー旅行 オーストリア5 最終日

今日も氷点下始まりのドイツ。寒い、寒いと言ってはいますが春は確実に来ているんだなって最近感じることが。何気なく散歩をしていた数日前。今までは土色かくすんだ緑色しか地面にはなかったのに黄色いものが。よく見ると小さな花。福寿草みたいな感じで小さいんだけど、花弁が福寿草に比べて少し丸みを帯びている気もするし、、、。何の花なんでしょうね?イギリスでは春の訪れを知らせる花は白く可愛い花を咲かせるスノードロップ〈名前からして素敵ですよね。〉。この花もよく見たら咲いていました。そうなるとこの黄色の花が何なのか気になる。後でユリ君に聞いてみようかな。けど、ユリ君は花とか植物には興味がなさそうだけど。ちなみにユリ君が気に入って買った植物がハエ取り草みたいなやつで、まるで小学生。後、走っている時にかなり自然あふれる匂いが漂っているなって思ったら、どうやら畑に天然肥料をまいて準備をしていたよう。今まで何もなかった農地がまた植物で満たされるのも近そうです。

さてスキー旅行の話もこれが最後。長々とド素人の下手なスキー話を数回にもわたって書いてきましたが、どうぞもう一度だけお付き合いください。

スキーもこれが最終日。昨日の大泣きの事もあり、最終日とあって心は軽め。ただ6日目にもなると筋肉痛、初日のスキー靴ずれでできた足首の痛々しい擦り傷、あと転倒で炒めている足の付け根の疲労の蓄積がかなりのものに。ユリ君に、”今日はおてやわらかに。”とだけ伝えておきました。

最終日のスキーはユリ君、ミニと僕の3人。まずはアパートの隣にあるゴンドラで山の山頂へと移動。

ね。結構な高さがあるでしょ。これでどんどん標高をあげていきます。最近ワイルドにひげを伸ばしているミニ。

この日は夜に雪が降ったので柔らかな雪が多くて、ブレーキが掛けやすくて滑りやすい事。昨日の氷の表面とは大違い。まずは青いコースを数本。そしてユリ君がここから、”ついておいでー。”とコース外の新雪で埋もれているところを滑り始めました。これが新感覚。ズボズボって沈むような感覚と、前に滑る感覚が一緒に味わえるんですよね。雲の上を歩いてるような感覚が一番正しいたとえかな。楽しいんですが、結構足腰を使うのが大変でした。

そしてコースに戻ってしばらくいると、”あれ、これはどうやら青ではないな。”って気が付いたんです。コースのレベルを示す色とルートの番号が至る所に表示されていて、今いるところはどうも中級者向けの赤っぽい。ただここで文句を言ってもしょうがないし、度胸試しにやってみるかと気分転換してユリ君とミニについていく僕。途中までは何にもない穏やかなスロープ。すると突然急な斜面が。”ここか。これが赤なのか。”と思いながらも転倒せずにクリアー。それからまた穏やかな場所があり、先が見えないところで止まるユリ君。”気が付いてるうと思うけど、今赤のコースなんだよ。”うんとうなずく僕。”さっきの急斜面が赤っぽかった。それでこれからはもう急斜面ないよね。”と言う僕に、”大丈夫。そんなに難しくないから。ついてくればいいよ。”って言われてその先の見えない景色へと進むと、これがね急斜面。しかも欠航したまで見下ろせるやつで、、、。けど昨日の二の前にはなりたくないのでここも必死についていきました。するとリズムが生まれて落ち着いて滑れるんですよね。結局は赤のスロープをちゃんと滑り切ることができました。

昼食に一度アパートに戻ってまた青のコース。そして最後と言うときに、今まで僕とミニはゴンドラで下ってアパートに帰っていたのですが、もう一つ方法があるんですよね。それがアパートの横のスロープをたどって帰るという物。このスロープ、アパートに最初に来た時にみんなで”こんな急なのは無理だよね、黒の上級者向けじゃない。”と話していたもの。ただ上級者用の黒ではなくて中級者用の赤だったんですが。それでも最後にこの落差があるのは怖い。

だけど最後。3人で下ることにしました。このコースは山の頂上からふもとまでの長丁場。気合いを入れてくだってみたのですが、なだらかあり、急斜面ありと面白いスロープで途中でスキーを楽しんでいる自分がいることに気が付きました。ユリ君に、”スキーが楽しいって思えるのは多分終わりの方だから。”って言われた意味が納得。やっとその境地に立てたんだなって。サイドの急斜面も見事乗り切って滑り切りました。

このスキー旅行、スキーもできるようになったけど何より精神的に強くなったように思います。

お菓子作りの上手なKちゃんが先生を務めたユリ君に感謝を込めてスペシャルなケーキを焼いてくれました。このスキーをする人の絵も素敵ですよね。味もとってもおいしかった。

こうして僕の初めてのスキー旅行は幕を閉じました。

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